調理師の労働時間は?
調理師の資格を取得した後は、洋食・和食レストランやホテル・旅館、居酒屋・カフェなどで仕事を探される方がほとんどでしょう。
飲食業・外食業といわれるサービス業界で働くことになりますが、一般的に、サービス業界は労働時間が長いと言われています。
では、調理師としてシェフ・料理人・料理長・マスターといったポジションで働く場合も、労働時間は長時間に渡るのでしょうか。
料理を提供するには、調理・配膳のみならず、仕込み作業から後片付けまで、さまざまな業務を行わなければなりません。
また、扱う食品の選別から管理・廃棄まで、提供する食材を安全なものとして扱うために、副次的な業務も幅広く存在します。
ランチタイムやディナータイムといったメインの時間帯はそれぞれ3時間程度ですが、その準備・後片付けに調理時間と同じかそれ以上の時間を必要とするのが一般的です。
他の業種に比べて、労働時間は長いと言えるでしょう。
労働条件は厳しい?
調理師を取り巻く労働条件についても、一般的には厳しいと言われています。
理由として、調理師が働く外食産業・飲食業では、料理のオペレーションやレシピ・ノウハウなどを先輩や上司から教えてもらうことで腕を磨いていきますが、こうした見習い調理師の期間は、雑務を引き受けなければならないことや時給・給料が安いため、厳しい労働条件と言えるでしょう。
調理師見習いの場合、月給は10万円台前半であることも珍しくないのですが、寮が完備されていることや、食事については賄いが無料でついていることもあるため、最低限の生活は保障されています。
しかし、同年代の他業種と比べると、体力的・精神的・賃金面では厳しい業界と言えます。
夢の独立開業に向けて
労働時間や労働条件を見ると、職場環境としてはあまり良く映らないと思いますが、調理師になる最大のメリットとして独立開業があります。
調理の実力を身につけ、責任者としてマネジメントスキルを身につけると、独立開業してオーナーシェフとなる道も開かれます。
独立開業すると、経営者としてお店全体をマネジメントすることが可能であり、収入面に関しても人気店のオーナーシェフなら1千万円以上の年収を得ることも夢ではありません。
複数店舗を経営するオーナーとなれば、実務面は雇った調理師に任せて、運営面を見る機会が増えることとなります。
将来性の観点で、非常に魅力的な業界と言えるでしょう。